「10年後の自分」を考えるための生活設計チェックシート(中学生向け)

① 中学生向けチェックシート

+ 教師・親向け解説付き(RIS導入版)

【中学生用】

「10年後の自分を考えるためのチェックシート」

※ 正解はありません。

※ 思いつかないところは空白でOKです。

Q1. 今、1か月で一番長く使っている時間は?

(例:ゲーム/部活/動画/勉強/SNS/睡眠 など)

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Q2. それは「好きだから」?「やらないといけないから」?

☐ 好き

☐ 義務

☐ なんとなく

☐ わからない

Q3. 大人になったら、最低限「これは嫌だ」と思う生活は?

(例:お金が足りない/自由がない/一人も話す人がいない など)

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Q4. 逆に「これがあれば悪くない」と思うものは?

(例:安定した収入/一人の時間/好きな趣味 など)

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Q5. 今の勉強や部活は、Q4に少しでもつながりそう?

☐ つながりそう

☐ つながらなさそう

☐ わからない

Q6. 「わからない」が多いのは、悪いことだと思う?

☐ はい

☐ いいえ

☐ わからない

Q7. 今日これを書いてみて、ひとつだけ思ったことは?

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【教師・親向け解説】

このチェックシートの目的

将来設計を「決めさせる」ことではない 時間感覚(現在→未来)を接続すること 「正解がない問い」に慣れさせること

見るべきポイント(採点しない)

観点

見るポイント

空白

能力不足ではない。言語未形成

「わからない」

健全。思考停止ではなく未経験領域

具体性

家庭・環境・体験量の影響が大きい

感情語

不安・嫌・楽 =重要な思考資源

絶対にやってはいけない対応

❌「ちゃんと書きなさい」 ❌「将来のことを考えてないからだ」 ❌「もっと真面目に」

→ すべて認知負荷を跳ね上げ、思考を閉じる

推奨対応(RIS的)

「ここ、空白だけどどうしてだと思う?」 「“わからない”って書けたのはすごいね」 「大人でもここは分からない人多いよ」

重要な前提

書けない=考えていない、ではない

書けない=まだ言葉を持っていない

②「書けない子はなぜ書けないか」

― 能力ではなく“構造”の問題 ―

これはかなり重要なので、整理していく。

1. 書けない理由は3種類しかない

① 経験がない

比較対象がない 大人の生活を具体的に見たことがない → 素材不足

② 言語がない

感情はあるが言葉にできない 「なんとなく」「別に」が多い → 辞書不足

③ 正解を探してしまう

「これ書いて怒られないかな」 「評価される答えはどれ?」 → 認知戦の敗北

2. 一番多いのは③「正解探し」

ここが決定的に重要。

正解を求めると、なぜ書けなくなるか?

正解がない問い 評価される経験が多い 間違える=否定される、という学習履歴

結果👇

「考える前に止まる」

3. 書けない子ほど、真面目で優秀な場合がある

皮肉だけど、事実。

テストで評価されてきた 指示に従う能力が高い 空気を読む

→ 自分で判断する回路が未使用

4. RIS的に言うと何が起きているか

書けない=

未来を扱う言語ゲームに未参加

学校:正解ゲーム 社会:判断ゲーム 人生:不可逆ゲーム

なのに、

正解ゲームのルールで未来を考えさせられている

5. 解決策は「教える」ことではない

❌ 将来設計を教える

❌ 目標を持たせる

⭕ 言語を渡す

嫌/不安/最低限/まあまあ わからない/今は決めない

これだけで、書けるようになる子は多い。

6. 親・教師が持つべき唯一の視点

「この子は、まだ言葉を持っていないだけだ」

能力の問題にしない。

性格の問題にしない。

やる気の問題にしない。

総括(RIS視点)

このチェックシートは未来設計ツールではない 思考兵站を切らさないための初期装備 書けないこと自体が、最も重要な情報

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